チュリチネブリ サペラヴィ 2022 赤ワイン ジョージアワイン イメレティ

深く美しいルビー色をたたえるこの赤ワインは、Saperavi種の持つ濃密な果実味と、Qvevri熟成による複雑さ、そしてフレンチオーク樽が与える繊細なニュアンスが絶妙に調和した逸品です。グラスから立ち上るアロマは、ブラックベリーやブラックチェリーなどの完熟した黒系果実に、ほんのりと杉やバニラ、モカのニュアンスが加わり、芳醇かつ品格を感じさせます。

口に含むと、まず熟した果実の甘やかな厚みが広がり、続いてQvevriによるタンニンと土壌由来のミネラルがしっかりと骨格を支えます。後半にかけては、オーク樽由来のローストナッツやスパイス、ほのかなバルサミコのような酸味が複雑に絡み合い、力強さとエレガンスを兼ね備えた仕上がり。余韻は長く、スパイシーなタンニンが上品に残り、料理との相性を想像させる完成度です。

Saperavi Qvevri Oakは、ジョージア東部カヘティ地方の選抜されたサペラヴィ種を手摘みで収穫し、果実が最も凝縮する早朝に収穫されます。全房のままQvevriで破砕・圧搾され、果皮・種・茎とともに発酵が始まります。酵母は添加せず、自然酵母による自発的な発酵を採用。これにより、葡萄と土地の個性がそのまま表現されます。

発酵終了後も果皮などと接触したまま数ヶ月間マセラシオンが続けられ、タンニンや色素、構造が豊かに引き出されます。その後、ワインはQvevriから引き抜かれ、澱を落ち着かせた後、フレンチオーク樽で約6ヶ月間熟成。果実味を生かしつつ香ばしさと複雑さを加えています。この伝統と現代技術の融合が、このワインの層の厚い風味と洗練されたテクスチャーを支えています。自然酵母使用と無補糖・無補酸のナチュラル志向を貫きつつ、フランス樽によって現代のワインファンにも親しみやすい仕上が。。