オレンジワインとは?簡単解説【2分で読了】
オレンジワインとは、白ワイン用のブドウを、赤ワインのように果皮ごと発酵させて造る琥珀色のワインです。数年前に一世を風靡し、一過性のブームとして捉えられていた時期もありましたが、今では一つの確固たるスタイルとしてワインラバーたちの間に定着しました。
現在では、世界中でその土地ならではの個性豊かな、そして驚くほど美しいオレンジワインが数多く生み出されています。オレンジワインとは一体どんなワインなのか?2分で読める入門ガイドとしてまとめました。
この記事でわかること
- オレンジワインの名前の由来と「スキンコンタクト」製法
- ジョージア発祥の歴史と、ナチュラルワインとの関係
- 味わいの魅力と、当店直輸入のおすすめ3本
目次
オレンジワインとは…基本を知る
オレンジワインは、オレンジの果実から造られるワインではなく、白ワイン用のブドウを使って造られるワインです。ユニークな名前から果実のオレンジを連想する方が多いのですが、実はここが最初の誤解ポイントなんです。
なぜ「オレンジワイン」という名前なのでしょうか?
その秘密は、一般的な白ワインとは異なる独特の製造方法にあります。通常の白ワインは、ブドウを絞った果汁だけを発酵させるために、果皮をすぐに取り除きます。
これに対しオレンジワインは、赤ワインを造る工程と同様に、破砕した白ブドウの果皮や種、時には梗も一緒に、数週間から長いものでは数ヶ月もの間、果汁と触れ合ったまま発酵させます。この「スキンコンタクト」または「果皮浸漬(マセラシオン)」と呼ばれる工程こそが、オレンジワインを特徴づける最も重要な要素です。
オレンジワインとは…果皮がワインに与える影響大
この果皮との長時間の接触が、ワインに様々な影響を与えます。まず、白ワインには通常見られない、オレンジや琥珀(アンバー)、時にはピンクや銅のような独特の色合いが生まれます。これは、果皮に含まれる色素が果汁に溶け出すことによるものです。
さらに、果皮からは色だけでなく、アロマ成分や風味、そしてタンニンも抽出されます。例えるなら、お湯に紅茶の茶葉を長く浸すほど、色や風味、そして渋みが濃くなるのと似ています。このタンニンが、オレンジワインに通常の白ワインにはない、しっかりとした骨格や複雑さ、心地よい渋みをもたらすのです。
ジョージアでは「アンバーワイン」と呼ばれます
ちなみに、このスタイルのワインは、オレンジワインという名称が一般的になる前から、発祥の地とされるジョージアでは伝統的にアンバーワイン(琥珀ワイン)と呼ばれ親しまれてきました。
オレンジワインの原点: 歴史と主な産地
発祥の地はジョージア共和国です。オレンジワインの歴史は非常に古く、その起源は紀元前6000年頃にまで遡ると考えられています。
ワイン発祥の地の一つとされるジョージア
ジョージアには古来より「クヴェヴリ」と呼ばれる、内側を蜜蝋でコーティングした粘土製の大きな卵型甕を地中に埋めてワインを造る伝統があります。このクヴェヴリの中に、破砕したブドウを果皮や種、梗も一緒に投入し、自然な温度で発酵・熟成させるという伝統製法こそが、現在のオレンジワインの原型と言われています。
古代から現代へ
この果皮と共に醸造するスタイルは、ジョージアだけでなく、古代ギリシャやローマにおいても行われていた形跡が見つかっています。しかし、近代的なワイン醸造技術の発展に伴い、多くの地域でこの伝統的な手法は廃れていきました。
現代オレンジワインの牽引役、北アドリア海地域
20世紀後半になり、特にイタリアのフリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州や、その隣国であるスロベニアのゴリシュカ・ブルダ、ヴィパヴァ、そしてクロアチアのイストラ地方といった北アドリア海沿岸の地域で、この伝統的なスキンコンタクト製法が見直され、再び注目を集めるようになりました。グラヴネルやラディコンといったパイオニアたちが、このユニークなスタイルのワインを現代に蘇らせ、世界にその存在を知らしめる上で重要な役割を果たしました。
世界に広がるオレンジワイン
北アドリア海地域での成功をきっかけに、オレンジワインは瞬く間に世界中のワイン生産者の関心を集めました。現在では、アメリカ(カリフォルニアなど)やオーストラリアをはじめ、世界中の様々なワイン生産国で、その土地固有のブドウや多様な醸造技術を用いてオレンジワインが意欲的に造られています。
オレンジワインとナチュラルワインの関係
オレンジワインは、造りのシンプルさゆえにナチュラルワインととても近い関係にあります。ただし「オレンジワイン=ナチュラルワイン」ではありません。順に説明します。
現代において、クリアで安定した品質の白ワインを造るには、温度管理が可能なステンレスタンクや遠心分離機、フィルターといった設備、そして厳密なプロセス管理が必要です。一方、オレンジワインの基本的な造りは、ブドウを潰し、果皮や種などと一緒に容器に入れて発酵させるという、比較的シンプルで人為的な介入を抑えた方法でも行うことが可能です。ジョージアの伝統的なクヴェヴリでの醸造は、まさにそのシンプルなアプローチの象徴と言えます。
ナチュラルワインとの深いつながり
このように、オレンジワインの製法は、可能な限り自然なアプローチでブドウを栽培し、醸造においても人の手をかけないことを目指す「ナチュラルワイン」の哲学と非常に親和性が高いと言えます。そのため、多くのナチュラルワイン生産者がオレンジワインを造っており、ナチュラルワインのカテゴリーの中で重要な位置を占めています。
全てがナチュラルではない理由
しかし、ここで明確にしておくべき点があります。全てのオレンジワインが必ずしもナチュラルワインであるわけではないということです。
オレンジワインはあくまで「スキンコンタクト」という製造方法によるスタイルの定義であり、ブドウの有機栽培や醸造過程での亜硫酸塩(酸化防止剤)の使用の有無といった、ナチュラルワインの厳密な基準とは異なります。
とはいえ、オレンジワインの多くの魅力(ブドウ本来の風味、テロワールの表現など)は、ナチュラルワインが重視する要素と共通しています。そのため両者はしばしばセットで語られ、ナチュラルワインに関心を持つ人々にとって、オレンジワインは非常に魅力的な選択肢となっています。
オレンジワインとは…魅力を解説
オレンジワインの魅力を一言でいえば「スタイルは千差万別!」です。スキンコンタクトの期間、使用されるブドウ品種、そして醸造方法(クヴェヴリ、ステンレス、木樽など)によって、色合い、香り、味わい、テクスチャは大きく異なります。
軽やかでフルーティーなものから、複雑でタンニンがしっかりとしたものまで、幅広い個性を持つのが大きな魅力。果皮由来のタンニンを持つため、白ワインでありながら赤ワインのように比較的長い熟成に耐えうるポテンシャルも持っています。
オレンジワインはフードペアリングに万能です
個人的な考えですが、世界で最も万能なフードペアリングワインではないかと思っています。シャンパン以上に幅広い料理と合わせることができるからです。
サラダのような軽いものから、煮込み料理のようなしっかりしたもの。中華料理やスパイスとも相性抜群です(この組み合わせの理由はオレンジワインと中華の相性を科学で解説した記事で詳しく紹介しています)。さらにはデザートまで、その多様なスタイルゆえに様々な料理に寄り添うことができます。このフードフレンドリーさも、素晴らしい魅力の一つです。
ワインインポーターのおすすめ3選
個性豊かな3つのオレンジワインをご紹介します。スキンコンタクトの期間や醸造方法の違いで、味わいがどう変わるかを是非チェックしてください!
【1本目】スキンコンタクトを30%に抑えた飲みやすいタイプ
【2本目】しっかり6ヵ月のクヴェヴリ発酵・熟成
【3本目】イメレティ方式のクヴェヴリ製法のオレンジワイン
「流行り物」として見られることもあったオレンジワインですが、多くの生産者の探求と技術向上により、その品質は年々高まっています。アンバーワインという伝統的な呼び名を持つジョージアをはじめ、世界各地で造られるオレンジワインをお楽しみください!
はじめての琥珀色を、1本から気軽に
オレンジワインを知る一番の近道は、やっぱり1本飲んでみることです。当店は現地から直輸入したアンバーワインを、13時までのご注文で当日発送。明日の晩ごはんには間に合います。
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