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オレンジワインの製法とは?皮ごと発酵で生まれる第4のワインを解説

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オレンジワインの製法とは、白ブドウを果皮や種ごと発酵させる「スキンコンタクト」のこと。じわじわ広がるオレンジワイン——その名前から「オレンジの果実を使ったワイン?」と誤解されることもありますが、実はまったく違います。

日本ではまだ「ちょっと珍しいワイン」という位置づけですが、海外のワインラバーたちの間では、赤・白・ロゼに次ぐ「第4のワイン」として存在感を確実に広げています。この記事では、そもそも何?どう作られるの?どんな味?どこの国産?どう選ぶ?——といった疑問に、ワイン初心者にも分かりやすくお答えしていきます!

この記事でわかること

  • オレンジワインを生む「スキンコンタクト製法」の6つの工程
  • 皮ごと発酵させる理由と、ナチュラルワインとの深い関係
  • 料理との相性、発祥地ジョージアのクヴェヴリ製法、選び方のヒント
目次

オレンジワインの製法とは?

オレンジワインが他の白ワインと一線を画す最大の特徴は、その「製法」にあります。

  • 一般的な白ワイン: ブドウを収穫したあとすぐに皮と果汁を分離し、果汁だけを発酵させる。透明感があり、すっきりとした味わいのワインが生まれる
  • オレンジワイン: 白ブドウを皮ごと、つまり果皮と種も一緒に発酵させる。これは赤ワインの醸造方法と同じ手法

実はこの技術、目新しいようでいてとても古く、8000年近く前からジョージア(旧グルジア)で使われていた伝統的な技術なんです。

クヴェヴリでスキンコンタクトからオレンジワインを作る様子
クヴェヴリの中で進むスキンコンタクト。果皮ごとゆっくり発酵します

スキンコンタクトとは?

この伝統的な技術は「スキンコンタクト製法(skin-contact winemaking)」や「アンバーワイン製法」とも呼ばれています。工程はシンプルでありながら、とても奥深いものです。

  • 白ブドウを収穫: 完熟させたブドウを丁寧に手摘みすることが多く、果皮の状態が重要になる
  • クラッシュ(破砕): ブドウを潰し、果汁・果皮・種を一緒にタンクや甕に入れる
  • 果皮と一緒に長期間発酵: この「皮ごとの発酵」こそが、オレンジワインの色味と風味を生み出す。発酵期間は数日から数ヶ月に及ぶことも
  • プレスして液体と固形物を分離
  • 必要に応じて熟成: 樽や素焼きの壺(特にジョージアでは「クヴェヴリ」)で熟成させ、さらなる風味の深みを引き出す
  • 瓶詰めし、完成

この発酵中に、果皮からワインへと色素、タンニン、香り成分がじっくりと移っていくのです。結果として、オレンジ色〜琥珀色の美しいワインが誕生します。

オレンジワインの味を決めるスキンコンタクトを見守る女性
発酵の見守りも大事な仕事。造り手は毎日果皮の様子を確かめます

なぜ皮ごと発酵させるの?

そもそも「皮を一緒に発酵させる」ことにはどんな意味があるのでしょうか?それはズバリ、味わいと香りに深みが加わるからです。

果皮にはポリフェノールやアロマ成分が多く含まれており、果汁だけでは出せない風味や構造が生まれます。白ワインには少ない「タンニン(渋み成分)」も加わるため、しっかりとした飲みごたえを持つのが特徴です。また、天然酵母による自然発酵が用いられることも多く、人工的に何かを加えず、ブドウ本来の力でワインが造られていく過程そのものが、まさにナチュラルワインといえる所以でもあります。

自然と伝統を大切にする造り手たち

最近では、イタリア、スロヴェニア、フランス、日本などでもオレンジワインを作るワイナリーが増えていますが、そのほとんどが自然との共生を目指す造り手によるものです。彼らの多くは「SO2(二酸化硫黄)」といった酸化防止剤を最小限にとどめ、ろ過も極力控え、"手を加えすぎない"醸造を信条としています。

つまり、「造る」のではなく「育てる」感覚に近いのです。このような価値観に共鳴し、オレンジワインを手に取る人が増えているのも納得です。「自然に寄り添った暮らし」を大切にする人たちの間で、特に注目されつつあります。

グラスに注がれるジョージアのオレンジワイン。勢いよく注がれた液体の飛沫が美しく光る。
できあがった琥珀色。工程を知ると、この色の見え方が変わります

オレンジワインの味わいと特徴

オレンジワインは、飲むタイミングや料理、温度によって印象が大きく変わるのも魅力です。

飲み手によって表情を変えるのがオレンジワイン

  • 少し冷やして飲めば、柑橘系のフレッシュな酸味が際立ち、爽やかで軽快な印象に
  • 常温近くまで戻すと、スパイスやナッツのような香りが立ち上がり、奥行きのある熟成感が現れる
  • 発酵食品や個性の強いチーズと合わせると、お互いの風味がふくらみ、まるでペアリングが会話しているような一体感が生まれる

このように、ひとつのボトルから何通りもの楽しみ方ができるのが、オレンジワインの素晴らしさです。

ジョージアのオレンジワインを比較する試飲会の5つのグラス
同じオレンジワインでも5杯5様。温度でも表情が変わります

あなたの「好き」がきっと見つかる

「白ワインは酸っぱすぎてちょっと苦手…」「赤は重くて食事に合わないことがある…」そんな声にこたえるように、オレンジワインは中間の魅力をバランスよく持ち合わせています。

  • すっきりした酸味と果実味
  • 落ち着いた渋みと厚みのあるボディ
  • ほんのり苦味を感じるフィニッシュ

これらの要素がひとつにまとまり、「奥深いのに飲みやすい」「クセになる味」と、多くの人に愛されています。とくにナチュラルワインを好む人にとって、オレンジワインはまさに理想的な一杯。ブドウ本来の個性を生かした造り手の哲学が、グラスの中にぎゅっと詰まっています。

ナチュラルワインとしての魅力

オレンジワインを語る上で欠かせないキーワードのひとつが、「ナチュラルワイン」。自然派ワイン、ヴァン・ナチュールなどと呼ばれることもあり、ここ数年、日本でも人気が急上昇しています。食や暮らしに「オーガニック」や「サステナブル」といった価値観を大切にする人が増えており、ナチュラルワインはそうした人々にとって、単なるお酒を超えた"ライフスタイルの一部"として受け入れられています。

ナチュラルワインとは何か?

そもそも「ナチュラルワイン」とは何か、簡単に説明すると——

  • 有機または自然栽培されたブドウを使用
  • 酵母はブドウや空気中に存在する「自然酵母」を活用
  • 発酵や熟成において人為的な介入(酸化防止剤や清澄剤の添加)を最小限に抑える
  • ろ過や加熱処理を行わない、あるいは極力控える

つまり、「限りなく自然に近い状態で、造り手が手を加えすぎずに仕上げたワイン」のことです。オレンジワインはまさに、このナチュラルワインの流れの中から再評価されたスタイル。古代ジョージアで8000年前から行われてきた製法が、今の時代に新しい価値をもって受け入れられています。

添加物の少ないワインという選択

市販のワインの多くには、保存や安定のために「酸化防止剤(亜硫酸塩)」や「清澄剤」などが加えられています。一方、ナチュラルワインの多くはこれらの添加を最小限に抑え、ブドウが本来持っている力だけでワインを仕上げているのが大きな特徴。素材そのものを味わう感覚で楽しめるため、発酵食品とのペアリングの面白さも相まって、食にこだわる人たちから人気が高まっています。

ナチュラルであることのストーリー

ナチュラルワインのもうひとつの魅力は、その背景にあるストーリーです。

  • 小さな家族経営のワイナリー
  • 代々受け継がれる畑や手法
  • ブドウの品種ごとに異なる個性
  • 地元の土壌・気候・文化を反映した味わい

オレンジワインを口にするということは、ただアルコールを楽しむだけでなく、そのワインが育った土地や人、気候までも感じ取ることができる体験でもあるのです。

オレンジワインの食事との相性

オレンジワインって、何と合わせたらいいの?初めて手に取る人が最も気になるポイントかもしれません。でもご安心を。オレンジワインは食事と合わせてこそ輝くワインです。白でも赤でもロゼでもないこの不思議なワインは、実はとても懐が深く、さまざまな料理との相性が抜群なのです。

🥘スパイス料理との相性が抜群

得意とするのは、スパイスを効かせたエスニック料理や中東・アジア料理。

  • クミンやターメリックを使ったインドのカレー
  • ハーブとヨーグルトで漬け込んだタンドリーチキン
  • スパイス香るモロッコ風クスクス
  • 発酵食材を使った韓国のキムチ炒め
麻婆豆腐と花椒が鮮やかに盛り付けられた一皿。食欲をそそる赤色が特徴です。この料理はオレンジワインと相性がいいです。
花椒の痺れにもタンニンが負けません。麻婆×オレンジは鉄板です

これらの料理と合わせると、オレンジワインが持つ渋みとほのかな苦味、厚みのあるボディが絶妙なバランスをもたらします。「白ワインじゃ物足りないけど、赤は重い」という料理に、オレンジワインはぴったり。

焼きたてのタンドリーチキンがジョージアワインのペアリングを想起させる
タンドリーチキンのスパイスとヨーグルトの酸味にもよく寄り添います

🧀チーズ&発酵食品にもマッチする

発酵食品との相性も抜群。特に、個性的でクセの強いチーズや、塩気のある発酵食品には驚くほどよく合います。

  • 白カビ系やウォッシュ系のチーズ
  • ブルーチーズ(ゴルゴンゾーラなど)
  • 西京味噌漬けの魚
  • 納豆やぬか漬けなど日本の発酵食品も◎

特に和食とのマリアージュを楽しめる点は、日本の食卓において嬉しいポイントです。おばんざい、発酵系の前菜、味噌を使ったメニューにも自然と溶け込みます。

ジョージアワインのオレンジワインと韓国料理を食べる女性
キムチや発酵だれの韓国料理とも好相性。旨味同士が響き合います

🍖肉料理にも強い!

タンニンを含むオレンジワインは、意外にも肉料理との相性もよいのが特徴です。

  • ローストポークやグリルチキン
  • 白身魚の香草焼き
  • 鴨肉やラム肉のスパイス焼き

「白ワインだと弱い」「赤ワインだと重たい」といったシーンに、ぴったりフィット。しかも、脂のある肉料理と合わせることで、タンニンが舌の油を流し、口の中をリセットしてくれる効果もあります。

温度とグラスで変わる味わい

ペアリングを楽しむには、提供温度やグラス選びも重要です。

  • 温度は12〜14℃前後がおすすめ(冷蔵庫から出して10分〜15分置くと◎)
  • グラスは大ぶりな白ワイン用か、赤ワイン用のチューリップ型グラスが香りを引き立てる

少しずつ温度が上がることで、香りやコクの表情が変化し、料理との一体感がより深まります。

ジョージア共和国とクヴェヴリ製法

オレンジワインの魅力を語るうえで欠かせないのが、その起源となった国「ジョージア共和国」です。黒海とカスピ海の間に位置し、東ヨーロッパとアジアの文化が交差するこの小さな国は、「ワイン発祥の地」として知られています。驚くべきことに、ジョージアでは約8000年前からワイン造りが行われてきたという記録があり、今でもその伝統は人々の暮らしに根づいています。

ガイド役の男性がクヴェヴリの横で説明をする様子。大きなクヴェヴリを囲むように2人の女性が立ち、手前にはワイングラスを持つ手が写っている。
現地のクヴェヴリセラー見学。8000年続く製法が今も現役です

クヴェヴリ製法とは?

ジョージアの伝統的なワイン造りに欠かせないのが、「クヴェヴリ(Qvevri)」という素焼きの大きな壺です。この壺を地中に埋めて発酵・熟成させることで、ワインは年間を通じて安定した温度でゆっくりと変化していきます。この製法には次のような特徴があります。

  • 通気性のある素焼き素材が微細な酸素を通し、自然な酸化熟成を促す
  • 壺の形状が自然な対流を生み、発酵を助ける
  • 地中に埋めることで温度変化が少なく、安定した発酵環境が維持できる

果汁と皮、種、果梗を一緒に壺に入れて発酵させるため、自然なタンニンや旨味、香りがしっかりと抽出されます。

日本の食卓にもなじむ「ジョージアワイン」

近年、日本でもジョージアワインへの注目が高まっています。特にオレンジワインは、和食との親和性の高さから、食にこだわる人たちの間でじわじわと広がっています。味噌や醤油、出汁といった発酵をベースにした日本の調味料と、クヴェヴリ製法で生まれたワインの味わいは、共通するニュアンスが多く、驚くほどよく合います。

温かみのある照明のレストランで、カリカリに焼かれた餃子とオレンジワインがテーブルに並んでいます。オレンジワインと相性がいい中華料理
焼き餃子とオレンジワイン。日常の食卓こそ本領発揮です

まとめ: 感性に寄り添うオレンジワイン選び

オレンジワインは、白でも赤でもロゼでもない、まさに第4のワイン。その独自の製法、豊かな香りと味わい、そして背景にある哲学やストーリーは、ただのトレンドにとどまらず、ワインの新しい楽しみ方を提案してくれます。仕事や家事の合間のご褒美に、友人やパートナーと囲む食卓のサプライズに、心と体にやさしい"ナチュラルな選択"として——味覚だけでなく感性にも寄り添ってくれる存在です。

最初の1本を選ぶときのヒント

  • ジョージア産を選べば、伝統的なクヴェヴリ製法を体験できる
  • イタリアやスロヴェニア産なら、よりモダンで飲みやすい傾向に
  • 瓶の裏ラベルに「ナチュラル」「アンフィルター(無ろ過)」「スキンコンタクト」などの表記があると安心
  • ワインショップで店員さんに「オレンジワイン初心者なんですが…」と聞くのも◎

当店の直輸入ラインナップから選ぶなら、まずはこの5本。飲みやすい30%接触タイプから、樽熟成の本格派まで揃えています。

あなたの日常に、オレンジワインを

ワインは、知識がないと楽しめない。そんな先入観を持っている人もいるかもしれません。でも、オレンジワインに関してはむしろ逆。たとえ少しクセがあっても、それを「面白い」と感じられる自由さがあります。日常の中に、少しだけ特別な時間を持ちたいときにぜひお試しください!

→ ジョージアのオレンジワインを探す

"第4のワイン"を、今月の定番に

製法を知ったうえで飲むオレンジワインは、琥珀色の見え方からして違ってくるはずです。当店では、発祥の地ジョージアのオレンジワインを、クヴェヴリ製法の本格派から飲みやすいタイプまで直輸入で揃えています。

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よくあるご質問

白ぶどうでどうして"オレンジ色"になるの?

白ぶどうを果皮や種と一緒に発酵させる「スキンコンタクト」製法によって、果皮の色素やタンニンが抽出され、琥珀〜オレンジ色になります。赤ワインの製法を白ブドウに応用したスタイルです。

オレンジワインの製法は何工程あるの?

大きく分けて6工程です。①完熟した白ブドウの収穫、②破砕、③果皮・種と一緒の長期発酵、④プレスによる分離、⑤樽やクヴェヴリでの熟成、⑥瓶詰め。③の「皮ごとの発酵」が色と風味を決める心臓部です。

オレンジワインはジョージア発祥って本当?

はい。約8,000年前からジョージアで行われてきた、クヴェヴリ(地中に埋めた陶器の壺)による果皮ごとの醸造が起源とされ、現代まで受け継がれています。

赤ワインとも白ワインとも違う味なの?

はい。原料は白ブドウですが、果皮由来のタンニンがあるため味わいの骨格は赤に近く、「奥深いのに飲みやすい」独特のバランスを持ちます。赤・白・ロゼに次ぐ"第4のワイン"と呼ばれる理由です。

スキンコンタクトの期間で味はどう変わるの?

数日の短い接触なら爽やかさ重視の軽やかな仕上がりに、数週間〜数ヶ月の長期接触なら深い色とタンニン、スパイスやドライフルーツの複雑な風味が得られます。骨格と渋みを重視するなら長期タイプがおすすめです。

オレンジワインはどんな料理に合わせるのが正解?

スパイス料理(カレー・タンドリーチキン)、中華、発酵食品やクセのあるチーズ、脂のある肉料理まで幅広く合います。味噌や出汁を使う和食とも好相性で、食事と合わせてこそ輝くワインです。