オレンジワインの「オレンジ」は果実ではなく、白ブドウを果皮ごと醸すことで生まれる琥珀色のことです。チュリチネブリがクラフナ100%をクヴェヴリで6ヶ月熟成させたこの1本は、黄桃やドライフルーツのアロマにまろやかなタンニンと穏やかな酸。体にすっと馴染む優しい味わいで、平日の晩酌にも寄り添います。
グラスに注ぐと、深みのあるゴールデンアンバーの色合いがまず目を引きます。香りは干し柿、アプリコット、黄桃のドライフルーツが中心。そこに、ほのかなスモークやナッツのニュアンスが重なり、甘やかさだけでは終わらない表情があります。口に含むと、果実味はふくよかで、クラフナらしい厚みが中盤にゆっくり広がります。酸は穏やかで角が立たず、絹のようになめらかなタンニンが全体を包むよう。後味には熟した洋梨や蜂蜜、微かなハーブが残り、オレンジワインらしい奥行きをやさしく感じさせます。しっかりした個性はありながら、重たくなりすぎず、食事の流れにもなじみやすい印象。開けたての香りだけで決めつけず、少し時間を置きながら表情を見たくなります。色、香り、質感が少しずつ重なって、グラスの中で落ち着いた深みを見せてくれます。
最初から分かりやすく華やぐというより、二口目、三口目で「あ、いいな」と思えてくるタイプです。干し柿やアプリコットのようなドライな果実感がありつつ、少しスモーキーでナッツっぽいところもあって、きれいにまとまりすぎていないのが魅力。タンニンはなめらかで、酸も穏やか。オレンジワインに少し構えてしまう方にも、これは食事と一緒なら入りやすそうです。クラフナ100%で、クヴェヴリの果皮接触を経た造りらしい深みもありますが、説明を聞くより、まず料理の横に置いてみたくなる感じ。冷蔵庫にある野菜を焼いたり、きのこを炒めたり、それくらいの支度で十分楽しそうです。ボトルを開ける理由を大きく作らなくても、今日は香ばしいものを食べるから、で選べる気楽さがあります。少量ロットという特別感もありますが、肩肘張るより家のごはんで試したくなる1本です。
春菊を少し多めに入れたい白和えです。かぼちゃの甘みだけに寄せない。豆腐のやさしさだけでまとめない。春菊の苦みを、ちゃんと残す。そこに山椒を少し。クヴェヴリ製法のオレンジワインは白ワインの軽さではなく、やわらかな渋みと奥行きを持っています。クヴェヴリ由来の自然なタンニンの丸みは、豆腐のやわらかさと合い、後味には干し柿やアプリコットのような余韻が残る。派手ではない。でも、深い。春菊の苦みが、よく合うペアリング。
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