サペラヴィ(Saperavi)は、「染める」を意味する名を持つ、果肉まで赤い黒ブドウです。ビネヒのサペラヴィは熟したプラムやチェリーのアロマに、ほのかな土のニュアンスとスパイスが重なるミディアムボディ。渋すぎず軽すぎずのバランスで、ハンバーグや餃子など日常のおかずと気軽に合わせられる赤です。
深みのあるザクロ色が、まずこの赤の力強さを思わせます。香りは完熟チェリー、ブラックプラム、ブラックベリーの果実が中心。そこへ、ほのかなスパイスと土のニュアンスが重なり、果実だけでは終わらない落ち着いた奥行きが生まれています。口に含むと、きめ細かなタンニンが広がり、締まりのある酸が全体をすっきりまとめます。飲みごたえはありながら、輪郭は重くなりすぎず、果実と大地を思わせる印象がしなやかに続くのが魅力です。クヴェヴリやオーク樽を使わない造りだからこそ、サペラヴィの熟した果実、自然な酸、土壌由来のニュアンスがまっすぐ伝わります。グラスの中で派手に飾るというより、黒系果実の厚みと酸のきれいさで見せるタイプ。余韻にはスパイスの気配がほどよく残り、食事の前から一口目への期待を誘う、素直で芯のある赤です。
こういう赤は、難しい説明よりも「果実がしっかりしていて、料理と一緒に気持ちよく飲めそう」と伝えたくなります。サペラヴィ100%らしい力強さはありますが、タンニンはきめ細かく、酸があるので重たさだけで押してくるタイプではありません。完熟チェリーやブラックプラム、ブラックベリーの濃い果実に、少しスパイスと土の雰囲気が混ざる感じもいいところです。クヴェヴリもオーク樽も使っていないので、ジョージアワインに慣れていない方にも入口がわかりやすいはず。今日は肉を焼く、きのこを炒める、トマトで煮込む。そんな日なら、あまり構えずに合わせられそうです。冷蔵庫にある食材でも、焼き目や旨みを意識すると出番が見えてきます。渋みが細かいので、しっかりした赤に少し苦手意識がある方にも話しやすいタイプ。樽っぽさより、果実の素直さを楽しみたい日に候補に入れたくなる赤です。
ひよこ豆をほくほくに。ひき肉は香ばしく。トマトは少し煮詰めて、甘酸っぱさをぎゅっと濃くする。そこへクミンと黒こしょうを少し。辛さで押すチリビーンズではなく、豆と肉とトマトのうまみを、じわっと重ねる一皿です。 この赤と合わせるなら、ポイントは“濃いけど重すぎない”こと。ブラックプラムを思わせる果実味は、トマトの甘酸っぱさと近く、ひよこ豆の自然な甘みも拾ってくれそうです。きめ細かいタンニンは、ひき肉の焼き目や豆のほくっとした食感に触れて、味をだらっと残しません。仕上げに香菜ではなく、黒こしょうをぱらり。パンにのせても、ごはんにかけてもいい。豆料理なのに、ちゃんと赤ワインの出番があります。
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