卵トマト炒めのいいところは、味がやさしいのに、口の中ではちゃんと忙しいところです。卵はふわふわ、トマトはじゅわっ、生姜はふっと香る。そこにこのオレンジワインを合わせるなら、辛さで押す中華ではなく、香りと酸味で遊ぶ中華として見せたい一皿です。
トマトの酸味には、ワインのグレープフルーツの皮のような爽やかなアクセントがつながりやすく、卵の丸い甘みには洋梨や熟したりんごの果実味が寄り添いそうです。白い花やカモミールの柔らかな香りは、にんにくや唐辛子を強くしないぶん、料理の湯気の中でも消えにくいはず。仕上げは塩を少し強めに、生姜を少し。